漫画全話レビュー「めぞん一刻 第057話「Don’t フォロー ミー」」 5/5 (1)

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掲載情報

掲載雑誌
  • ビックコミックスピリッツ 1983年6月30日号

 

アニメでは

 

時系列とでき事
  • 1983年6月 五代ゆかり、七尾こずえと会う

 

この頃のでき事
  • 6月1日 - エースコックが「わかめラーメン」を発売。
  • 6月3日 - 阪急の福本豊が盗塁939の世界新記録達成。中曽根首相から国民栄誉賞受賞を打診されるが固辞。
  • 6月5日 - 客船アレクサンドル・スヴォーロフ号がウリヤノフスク鉄道橋に衝突、177名の死者を出す。
  • 6月10日 - 東邦音楽大学が、単位不足者を金銭で卒業させていたことが発覚。
  • 6月13日 - 戸塚ヨットスクール事件の生徒体罰死事件で同スクール校長の戸塚宏が逮捕。
  • 6月18日 - アメリカ人初の女性宇宙飛行士を乗せたスペースシャトル「チャレンジャー」打ち上げ。
  • 6月24日 - カシオ計算機が「ポケットテレビ」を発売。
  • 6月26日 - 第13回参議院議員通常選挙。全国区で比例代表制を初めて導入。
  • 6月27日 - 東洋工業が「ボンゴブローニィ」を発売。

 

あらすじ

同窓会で上京したお婆ちゃん。何故か終わった後も五代君の部屋に泊まり込んでしまいます。そんななか、こずえちゃんとのデートにもお婆ちゃんは付いてきてしまい…。

 

みどころ

  • お婆ちゃんとこずえちゃんの絡み
  • 五代君とお婆ちゃんのお互いを思いやる優しさ

 

はじめに

前回は五代君×響子さん×お婆ちゃんの話でしたが、今回は五代君×こずえちゃん×お婆ちゃんの話で、前回と今回で対になっている話です。

 

一刻館に馴染むお婆ちゃん

今回、お婆ちゃんは一刻館に初めて来て、面妖な一刻館の住人達とも初対面なのですが速攻で馴染んでいました。

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めぞん一刻を好きな人は、漫画を読んでいてこの世界に入りたい、一刻館に住みたいと思ったことが1度はあると思いますが、よく考えて下さい。この一刻館で生活できると思いますか?私は多分無理です。毎日いつ四谷さんから覗かれているかも分からず、朱美さんにからかわれ、一の瀬さんは私生活に踏み込んできます。果てはノックもせず部屋に入ってきて、事あるごとに自分の部屋で宴会が開かれ、何かある度に集られます。こう環境だけ書くと最悪ですよね。この環境にお婆ちゃんはすぐに馴染んでしまいました。凄いです。と言うか、むしろお婆ちゃんは一刻館住人の性質に限りなく近いような…。五代君にとっては一刻館の住人が1人増えたって感じかも知れませんね。

 

こずえちゃんとのデートにお婆ちゃん

前回は五代君×響子さん×お婆ちゃんの絡みだったのですが、今回は五代君×こずえちゃん×お婆ちゃんの絡みです。

 

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響子さんはお婆ちゃんに気を遣っていたのですが、こずえちゃんはすぐにお婆ちゃんと親しげに話していて、この辺りの性格の違いも面白いです。また、前回はお婆ちゃんが五代君と響子さんの距離を近づけようとすると五代君は、「いや、そんあな…でも…そう?」と、照れるふりをしながらチャンスと受け取るのですが、今回お婆ちゃんが五代君とこずえちゃんをくっつけようとすると、「そういうのやめてよ…」的態度で、五代君の心理がまるで違って面白いです。こずえちゃんには本当可愛そうなんですけどね。

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これはこずえちゃんの場合、既に仲良くなっていて、これ以上仲が進展しまうと、響子さんとの関係に悪影響を及ぼすので、「(響子さんとの関係上不味いから)やめてくれ」との気持ちで、響子さんの場合、自分では距離を縮められないので、お婆ちゃんに無理矢理でも近づけて貰ってラッキーとの違いでしょう。響子さんは表面上見ると、三鷹さんのようなハイスペックに7年アプローチされ続けても、結局落ちなかった難攻不落ですからね。

 

お互いを思いやる気持ち

五代君とお婆ちゃんはお互い悪態をつきながらも、実際はお互いを思いやっている描写がたまりません。

 

お婆ちゃんの何気ない一言から体を心配して実家に問い合わせ、何事もなくてほっとし、お婆ちゃんの寝顔を見ながら、「心配してくれてるんだろうけどさ」と、お婆ちゃんの世話焼きに納得をする五代君。そしてそのすぐ後に、今度は五代君の寝顔を見ながら、「こいつは優柔不断だからもうちょっと面倒を見てやらなきゃ」と心配するお婆ちゃん。

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高橋留美子さんはこういう「対比」で、お互いの気持ちや思いやり、優しを見せるのが本当に上手いです。

 

総評

お婆ちゃんの上京は、漫画では今回しかないので、もう少しお婆ちゃんは一刻館に泊まり込みます。次は三鷹さんの話です。こうやってお婆ちゃんは、五代君の周りの人と、一通り接触し話を作ります。

 

個人的な話ですが、私は物心ついた頃にはお爺ちゃんお婆ちゃんが既に他界しており、お爺ちゃんお婆ちゃんと会話したことが実質一度もありませんし、勿論今後もその機会はありません。当然ですがお爺ちゃんお婆ちゃんとの思い出も全くありません。私にとってはお爺ちゃんお婆ちゃんの存在はファンタジーなんです。空想なんです。お爺ちゃんお婆ちゃんがいるとはどういうことなのかをそもそも知らなかったので、これが普通と思っていたのですが、創作物でもこういうお爺ちゃんお婆ちゃんの暖かい話を目にし、「ああ自分はこういう経験永久にできないままなんだな」と思うと、少し寂しくなってしまいます。

 

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